Moog シンセを創ることで神と対話する男
2005年3月25日 映画
電子楽器のエジソン=ロバート・A・モーグ博士。 1964 年にモーグ博士が世に送り出した“モーグ・シンセサイザー”は、現在のシンセサイザーの基礎となり、近代音楽史において最も影響力を持つ楽器の登場となった。以来、現在に至るまでビートルズやスティービー・ワンダー、マイケル・ジャクソン、アース・ウィンド&ファイアー、EL&P、イエス、クラフトワーク、YMOといった大御所バンドから、エレクトロ、ヒップホップ、テクノ系まで、数多くのミュージシャンに支持され続けている。
頑固一徹、シンセサイザー職人気質。全身全霊で楽器開発に専念するあまり、商売っ気を忘れ、時には利益を度外視した製品仕様と価格設定で周囲を心配させるモーグ博士。最近まで“MOOG”の商標権も他社に占有され、自身の名前の使用権すら他人に奪われたままだった。本作では、そんな愛すべきモーグ博士が、精神の波動によって電子部品と心で「繋がり」、電子回路を「感じ」、電子機器と「感覚」を共有し、設計という「記録」を電子楽器に「記憶」として埋め込むというデザイン哲学が存分に語られている。モーグ博士が電子楽器の設計に傾けた情熱と飽くなき探求心、そして創造へのアプローチは意外にも、自然との調和を大切にしながらオーガニック菜園で植物を育てる手法に似ているという。
本作には、60年代のシンセサイザー開発初期の貴重な映像から、日本での映像、モーグへの熱い想いを語る新旧著名ミュージシャンとモーグ博士との興味深いやりとり、実際にMOOGシンセサイザーを演奏するコンサート・シーンも多数登場。モーグ博士は言う。「音楽はミュージシャンとリスナーとが“ライヴ”で作り上げる共有関係。私の楽器がそれを手助けできるならば本望だ。」モーグ博士本人でしか決して探ることのできないこの真実の物語は、誰もが一度は耳にしたことのあるモーグ・シンセサイザーの響きをより愛らしい音色に変えるだろう。そして、モーグ博士が語る創造の哲学は、音楽ファンのみならず、デザイナー、エンジニア、プログラマー、幅広い層のオーディエンスに知的興奮を喚起するに違いない。
http://www.nowonmedia.com/MOOG/
バッファロードーターの山本ムーグと小田島等のゆるゆるトークショーを聞くために、雨の中来る人がこんなにいたとは・・・立ち見まで出てるよ、レイトでこんなマニアックな内容なのに。音楽マニアの人達の情熱を垣間見た気がした。珍しくJ君の方が行きたがっていたからな、、鍵盤使って音楽やってる人にとっては、MOOGというのは大変な存在のようです。
ゆるゆるトークショーは予想通りゆるゆるで、脳みそがゆるゆるできたので、満足であります。映画が硬いと予想していたので、頭をほぐしておかないと。
映画本編はMOOGシンセの記録映画+プロモーション映画であります。YES好きな人にとっては、演奏シーンが多くて、それだけでおなか一杯になれるかも。金管楽器やピアノや弦楽器と同じ、MOOGシンセはアナログであるという、詳しいメカニズムがわかり、20世紀最大の楽器発明と言われているのも納得。
神の波動によって電子部品と心で「繋がり」、電子回路を「感じ」、電子機器と「感覚」を共有し、設計という「記録」を電子楽器に「記憶」として埋め込むというデザイン哲学
は、普通に聞くと単なる頭のおかしい人になってしまいますが、映画を観ているとほんとにつながってるんだねーという気持ちになれます。道を極めると真理に到達するのでしょう。
おいらは一生、真理に到達できそうにない。
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